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距骨下関節ニュートラルとは

距骨下関節ニュートラルポディション(Neutral Subtalar Joint Position)は、Root理論において足のアライメントの「正常と異常」を見極める際の基準となる関節のポディションであるといえます。では、Root先生らは距骨下関節ニュートラルポディションについてどのようなポディションだと言っているのだろうか。あらためて確認しておきたいと思います。

  1. 足が回内も回外もしていないポディション。
  2. 正常な足の距骨下関節ニュートラルポディションでは、横足根関節を完全に回内させてロックすると、前足部足底面と後足部足底面が平行に揃う。
  3. 距骨下関節が回内していると、前足部足底面は後足部足底面に対して外反する。
  4. 距骨下関節が回外していると、前足部足底面は後足部足底面に対して内反する。
  5. ニュートラルポディションからの踵骨の内反(回外による)可動域は外反(回内による)可動域の2倍である。
  6. 歩行中では、踵接地の直後と立脚相の50%の時に距骨下関節はニュートラルポディションをとる。

と記載されている。

2で「横足根関節を回内させてロックすると」と言う事ですが、横足根関節には縦軸と斜軸があり、主に縦軸が後足部に対して前足部の回内・回外運動を担当しますので縦軸の運動の事を言っております。この縦軸上で前足部が後足部に対して最大に回内(前足部の外反方向への動き)するとこの横足根関節は「ロック」するといわれ横足根関節のいわゆる「ゆるみ・あそび」が無くなります。この状態をいっております。

3と4では、横足根関節を2のようにロックすると、距骨下関節が回内あるいは回外していると、前足部足底面が後足部足底面に対してどうなるかを言っていると理解しています。

Biomechanical Examination of The Foot, Volume 1. Merton L. Root, William P. Orien, John H. Weed, Robert J. Hughes. Clinical Biomechanics Corporation, Los Angeles. 1971.

Root Theory

Books by Merton L. Root, DPM, D.Sci.

足の医学に関するWebサイトを再開いたします。
このサイトは、私自身の「知識のまとめ」としての要素が強いので興味の赴くままに足に関する話題を取り上げたいと思います。

最初の記事として選んだのは、足底板処方の基礎となっているRootの理論(Root Theory)を体系的に記した最初の本です。

  • BIOMECHANICAL EXAMINATION OF THE FOOT (1971)
  • normal and abnormal FUNCTION OF THE FOOT (1977)

1971年と1977年に出版されておりもう半世紀も経っております。「BIOMECHANICAL・・・」はRoot理論に基づく評価法のイラスト集のようなものです。「normal and abnormal・・・」はしっかりとRoot理論が書かれており素晴らしい図が多用されています。

「Root理論」に対する否定的な科学論文が散見され、賛否両論有りますが、それでも、全体的には、構造と機能×力学的作用×傷害×評価法が素晴らしく体系化されて書かれています。現在の足のBiomechanicsは過渡期にあると考えられますが、とりあえずRoot先生が論じた内容を先ずは知っておく必要があると思い購入しました。